2016年12月9日

No.473 事務室での食事会が始まりました





今週は年長児を4回に分けて事務室へ招待し、一緒に昼ごはんを食べました。昨年度初めてこの食事会をやってみたところ、子どもたちがとても楽しんでくれたので、今年度は12月と2月の2回実施する計画を立てています。事務室といってもみんなよく知っている場所なのですが、それでも特別感があるんでしょう。ずーっと笑顔の1時間でした。初日の月曜日のこと。少し早く食べ終わったSくんが「園長先生、しりとりやろうよー!」と言ってきたので、他の子が食べ終わるまで2人でしりとりをして待つことにしました。そのしりとりがかなり楽しかったので、結局みんなでやることに。これまたかなりの盛り上がりで、みんなで大笑いしながら楽しみました。そして2日目以降も食べ終わったら「しりとりをしない?」と誘うことにし、同じように盛り上がりました。

しりとりを推すことにしたのは、もちろんみんながかなり楽しそうだったこともありますが、“この時期の年長児だからこそ”と考えたからでもあります。ご存じのように、しりとりはひらがなを使った言葉遊びです。ひらがなは、それ自体が物そのものを表している言葉ではなく、音を組み合わせてそのものを表す言葉です。例えば「いぬ」は「い」という音節と「ぬ」という音節が合わさっている言葉と捉える必要があります。これを音節分解といって、ひらがなを理解していく基礎となります。私たちは当たり前のように使っているひらがなですが、今からそれを使いこなせるようになっていく子どもたちは、「うさぎ」の「う」は「うさぎ」を表すためだけに使われる文字ではなく、「うま」の「う」や「うきわ」の「う」と同じ文字であることを理解する、そんな地道な過程が必要です。そうした過程がより豊かになるように、知識として教え込むのではなく遊びの中で体験してもらうのが乳幼児期の教育で、その体験を小学校以降の教育につなげていくのが保育園の役割でもあります。音節分解の遊びの代表は、文章の最初の音節が書かれている絵札を探すカルタ遊びや、相手が言った言葉の最後の音節が頭につく言葉を探すしりとり遊びです。音節を体に染み込ませるのにとてもいい遊びなので、家庭でも一緒に楽しむことをおすすめします。

次の事務室での食事会は2月です。その時は1年生の食事時間約30分を意識してもらうことをねらいとする予定です。年が明けると年長児は小学校に向けた新たな取り組みが、それ以外の子は次のクラスに向けた新たな取り組みがスタートします。次のステージに進むということは、子どもたちが成長している証拠です。嬉しいことですね。

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